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体幹
- 2021/12/02
- 治療
お世話になります、京都・宇治市の幸整骨院です。
トレーニングやスポーツをしていると
「体幹がしっかりしている」
「体幹が弱い」
「体幹トレーニング」
など、「体幹」という言葉をよく耳にされると思います。
しかし、体幹という言葉は聞いたことはあっても、詳しくは分からないという方や、体幹が弱いとどのような弊害があるのか、鍛えるとどんなメリットがあるのか詳しく知りたいという方もおられると思いますので、そういった部分を詳しく解説していきます。
興味のある方は、ぜひ最後までご覧頂き参考にしてください。
体幹とは?
まず始めに、体幹とは一体どの部分を言うのでしょうか?
当院でこの質問をすると、腹筋と答えられる方が多いです。
これは、間違いではないのですが、体幹とは腹筋だけでなく、身体の背中側も含めた胴体部分全体のことを言います。
そのため、この部分を勘違いしたまま「体幹を鍛えよう」とトレーニングをしてしまうと、腹筋ばかりを鍛えてしまい、バランスの悪い身体になってしまいます。
具体的にどのような問題が出てくるかというと、身体の前面(お腹側)ばかりを鍛えてしまうということは、前方が強い力で引っ張られることになるわけです。
そうなると、背中側の筋力が前からの牽引力に負けてしまい、背中が丸くなってしまうことがあります。
そうならないためには、身体の前後をバランス良く鍛えていく必要があるわけです。
また、トレーニングをする上で気を付けなければならない重要な要素として、「インナーマッスルの強化」が挙げられます。
筋肉は何層にも重なっていることが多く、インナーマッスルとは、深層筋とも呼ばれる筋肉の層の中でも内側にある筋肉のことで、非常に重要な筋肉です。
また、インナーマッスルと聞くと体幹のことだと勘違いされる方がおられますが、肩関節や股関節など、身体の各所にある筋肉の層の内側の筋肉を総称してインナーマッスルと呼ぶことが一般的です。
では、インナーマッスルとはどのような働きをするのでしょうか?
体幹のインナーマッスルの具体的な役割の1つには、脊柱を安定させたり内臓を支えたりなどがあります。
また、その他にも姿勢を維持したり、繊細な動きをするために働いたりなど、非常に重要な役割があります。
そのため、体幹トレーニングの時だけでなく、他の部位のトレーニングを行う際にも、しっかりと働くように刺激を入れることで、より効果的にトレーニングを行うことが可能になります。。
しかし、インナーマッスルは身体の内側に存在する細かな筋肉であるため、非常に地味で繊細なトレーニングになることが多く、地味なために敬遠されてしまったり、繊細なためにトレーニング方法を間違ってしまったりすることが多いです。
ですので、インナーマッスルのトレーニングを行う際は、ゆっくりで良いので丁寧に行うように心がけましょう。
体幹を鍛える必要性
スポーツをされている方は、指導者の方から「下半身を鍛えろ」「下半身を使え」というようなアドバイスを受けることが多いのではないでしょうか?
実際にどのスポーツでも下半身を使うことは非常に重要です。
そのため、ほとんどのスポーツで下半身の強化を行います。
しかし、いくら下半身を強化しても体幹、特にインナーマッスルを同じように鍛えていないと、せっかく下半身で生み出された力を上半身に伝えられませんし、逆もまた然りです。
これは、体幹部分が上半身と下半身のジョイント部分になっているため、その部分がしっかりしていないと、上半身と下半身が上手く連動しないからです。
逆に、体幹部分をしっかりと使えるようになれば、同じ量のエネルギーを下半身で出力しても、エネルギーのロスが少なくなるため、強い力を上半身に伝えることが出来ます。
また、スポーツをされていない方であっても、姿勢を維持したり内蔵を支えるなど、体幹部分は生活をする上で非常に重要で、体幹のインナーマッスルが極端に弱ってしまうと、身体が重く感じる・疲れやすくなる・姿勢の悪化・肩こりなど、様々な身体の不調の原因になることがあります。
体幹を鍛えるメリット
スポーツをされている方は感じたことがあるかと思いますが、思った通りに自分の身体を操れないというのは非常に問題です。
何故なら、いくら良い技術や知識を身に付けたとしても、それを競技中に発揮出来なければ意味がないからです。
中には、自分のタイミングで行える個人競技もありますが、対戦相手がいたり団体競技である場合は動きの中で能力を発揮しなければならない競技もあります。
そういった場合は、相手の動きやチームメイトの動きに合わせて動かなければいけませんよね?
そうなると、万全の体勢やタイミングでプレー出来ないことも多々あるのではないでしょうか?
この時に体幹が上手く機能していないと、自分の身体を思うようにコントロール出来ずに、持っている能力を存分に発揮することが難しくなります。
しかし、逆に体幹が強ければ、体勢が崩れにくくなったり切り返しなどの突発的な動きにもロスを少なく対応出来るようになります。
また、スポーツなどを特にされていない一般の方にとっては、正しい姿勢をとりやすいということと、疲れにくくなるということが大きいです。
例えば、100㎏の負荷でスクワットを行える方と、50㎏の負荷でしかスクワットを行えない方とでは、20㎏の負荷でスクワットを行った時に、出来る回数や疲れ方が違いますよね?
もちろん、どれだけの回数が出来るかは、筋持久力などの要素も関係してきますので一概には言えませんが、元々の筋力が強い方が有利であるのはお分かり頂けるかと思います。
そして、体幹の筋肉は、日常生活の中で常に働いていなければならないため、筋力が強くなれば、それだけ楽に生活を送れるようになれる可能性が高くなるということです。
もしも、あなたが「最近、疲れることを何かしたわけでもないのに、何故か疲れやすい」というような場合は、もしかしたら体幹の筋力が低下してしまっているかもしれませんので、一度体幹のトレーニングをしてみては如何でしょうか。
あなたの疲労感の原因が、体幹の筋力低下によるものだった場合は「トレーニングをして疲れたはずなのに姿勢を正すのが楽になった」というような感覚になることもあります。
また、もしも「トレーニングを続けてみたけど、日常生活の中での疲れの溜まり方が変わらない」という方は、他の部分に原因があったり、トレーニング方法が間違っている可能性があるので、一度当院までご相談ください。
体幹を鍛えるデメリット
次に、体幹を鍛えることで起こるデメリットですが、よほどの高負荷でオーバーワークをしなければ、日常生活においてデメリットとなることはまずありません。
しかし、スポーツ競技などで普段からトレーニングを行っておられたり、十分に体幹の筋力が備わっている方が、必要以上に体幹のトレーニングを行ってしまうと、体幹部分の「しなり」や「可動域」が失われてしまうことで、競技レベルに支障が出てしまうこともあるため、ご自身のバランスをしっかりと見極めた上でトレーニングを行うようにしましょう。
また、体幹トレーニングを行う際に、アウターマッスルばかりを鍛えてしまうと、身体の外側を優位に働かせてしまうことがあります。
そうならないためには、体幹トレーニングを行う際は、その都度フォームチェックを行うなど、そのトレーニングが本当に自分にとって有効なものなのかどうかを確認するようにしましょう。
これは、スポーツをされていない方にも同じ事が言えます。
「日常生活を楽にしよう」「健康でいられるように身体を鍛えよう」と始めたトレーニングが、トレーニング方法を間違えてしまうと身体のバランスをおかしくしてしまうことや、ケガの原因になってしまうこともあります。
そうなってしまっては、本末転倒どころの話ではありませんよね?
ですので、体幹トレーニングに限らず、トレーニングを行う際は、まずはご自身の身体のことを把握するようにしましょう。
そうすれば、「どの部分をどれぐらい鍛えた方が良いのか」「そのためにはどのトレーニングを行えばいいのか」などが自然と見えてくると思います。
もしも、あなたが「これからトレーニングを始めようと思っているけど何から始めれば良いのか分からない」という悩みをお持ちでしたら、当院では、フィジカルチェックやコンディションチェックも行っており、あなたの身体の特性や生活スタイルにあったトレーニング方法を提供しておりますので、是非一度ご相談ください。