ブログ
腰椎分離症
- 2021/07/14
- 治療
お世話になります。京都・宇治市の幸整骨院です。
スポーツをしていると、競技によっては腰を痛めてしまうことが多いかと思います。
そこで今回は、スポーツをされている発育期のお子様に特に多い、腰椎分離症について詳しく解説していきたいと思います。
このような症状でお悩みの方
腰を前後屈、回旋させると強い痛みが出る
背骨の1番下を押すと強い痛みが走る
足に力が入りにくくなった
運動をしていると腰が痛くなってきて、長時間動くことができない
腰痛だけでなく、臀部や足にも痛みやしびれが出る
病院で腰椎分離症と診断され安静にするように言われた
上記のような症状でお悩みの方は腰椎分離症である可能性があります。
腰椎分離症はそのまま放置してしてしまうと、すべり症などを併発してしまう恐れのある大変危険なケガです。
もし上記のような症状以外にも、腰が痛いなどの症状でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧いただき参考にしていただければと思います。
腰椎分離症とは?
腰椎分離症は、10歳から15歳ぐらいの発育期に発生する疲労骨折のことで、完全な腰椎分離症は背骨の本体である椎体と、後ろ側で関節を構成している椎弓が分離してしまった状態のことを言います。
原因は発育期のスポーツ活動で、野球・サッカー・バレーボール・バスケットボール・ラグビー・柔道・レスリングなどの、身体の前後屈や腰の回旋、ジャンプからの着地といった動作を、正しい身体の使い方が出来ていない状態で繰り返すことにより発生することが多いです。
腰椎分離症のメカニズムは、過度のストレスが繰り返し腰椎(背骨の腰の部分)にかかり、腰椎(背骨の腰の部分)の後方部分に亀裂が入ってしまうことで起こります。
また、腰椎分離症のお子さんに多いケースとして、股関節がうまく機能していないことが多かったり、扁平足や回内足などの足部の機能低下なども見受けられ、走る動作や着地の際の衝撃吸収能力が低下することによって、腰椎にダイレクトに負担がかかることが原因と考えられます。
その他にも、本来は股関節で行うべき回旋動作を、股関節がうまく使えず腰椎で行ってしまっている場合なども、腰椎への負担が大きくなり腰椎分離症の原因となるので、股関節の機能改善をしていかなければなりません。
股関節がうまく使えない理由としては、太ももの筋肉や臀筋(おしりの筋肉)など、股間節の動きに関連する筋肉の柔軟性不足や筋力不足が原因であることが非常に多いです。
また、いわゆる猫背と言われるような、姿勢の悪い方だと、腰椎を安定させるために必要な筋肉、腹筋や背筋といった体幹の筋力、特に腹横筋などのインナーマッスルが衰えてしまい、運動時に腰椎を安定させることが出来ないため、腰椎への負担が増えて、腰椎分離症になるリスクが生じてきます。
その他にも、腰椎はフラットな状態と前後に傾いた状態では、腰椎の回旋可動域にも差があり、可動域を超えるような動きを繰り返すことで腰椎への負担が大きくなってしまうため、腰椎分離症を起こしてしまう可能性が上がります。
また、特に集団のスポーツの場合はそうなのではないかと思うのですが、チーム練習でのストレッチに長い時間をとれないことが多く、充分なストレッチを行わないまま練習を開始してしまうことがあるかと思います。
そのため、腰椎分離症だけでなく、その他のケガの予防もふくめて、各個人での練習前のストレッチや、練習後のストレッチを習慣付けていかなくてはならないと言えるでしょう。
また、小学校→中学校や、中学校→高校に進学する際は、練習がハードになることが多いため、より筋疲労が溜まりやすくなるので、充分なケアが必要になってきます。
また、スポーツをされている方の方が腰椎分離症になりやすいというデータもあるため、スポーツをしている発育期の子供に2週間以上腰痛が続いた場合、疲労骨折である可能性が高いので、痛みを感じたりご家族などが痛みを訴えられた際は、早急に病院や整骨院などで受診されることおすすめします。
早期の受診をおすすめする理由として、腰椎分離症を早期に発見し、治療を行えば骨融合が期待できますが、痛いまま長時間放置していると腰椎が完全に分離し腰椎分離症が完成してしまうからです。
腰椎分離症の症状
腰椎分離症は、腰椎を構成する5つの椎骨のうち、1番下の椎骨で起こることが多く、初期~進行期では腰を前後屈・回旋した時に腰椎下部の狭い範囲で痛みを感じ、ほとんどが運動中やその直後に腰の痛みが感じます。
そして、そのまま痛みを我慢し放置してしまうと終末期へと移行し、完全に骨が折れてしまい分離症が完成してしまうというわけです。
この時は主に腰の痛みを自覚し、長時間座っている時や歩いている時にも痛みやしびれ等の症状が出てくることがあります。
腰椎分離症は治療せずそのまま放っておくと骨折している部分の骨融合が認められず偽関節となってしまい、症状がそこまで悪化してしまうと、その後完治する可能性はほぼありません。
そして、その後も腰椎分離症が治療されずに長期間経過すると、神経の通り道となっている脊柱管と呼ばれる部分の中にある、馬美神経等を圧迫し慢性的な腰痛や臀部から下肢への痛みやしびれを引き起こしてしまう、脊柱管狭窄症や座骨神経痛などの症状を発症し、日常生活に影響を及ぼすことがあります。
また、椎体と椎弓が分離してしまうことが原因で腰椎が前方にずれる分離すべり症に移行するリスクが大幅に増し、分離すべり症に移行してしまうことで、様々な神経症状を引き起こしてしまいます。
腰椎分離すべり症とは、5つの椎体で形成される腰椎(主に4個目)が前方へ滑り出してしまう病気のことです。
腰椎分離症の治療
病院によって異なりますが、一般的に保存療法がメインです。
初期~進行期では2,3カ月間のスポーツや運動を休止してコルセット等による外固定を行い、原因となる進展動作や回旋動作を制限することで、骨折の治癒する可能性が上がります。
これは、若年であればあるほど、骨融合が活発であるためであり、年齢を重ねるごとに治癒する可能性は低くなります。
幸整骨院では、自然治癒による回復に加え、非常に微弱な超音波を疲労骨折部に断続的に当てることで骨折の治癒の際に重要な骨芽細胞を刺激し、骨融合を促進させることが出来る最先端のLIPUS治療器を用い、急性期の炎症を抑制し、骨の融合を促進させる治療を行っています。
また、身体の全体バランスの評価を行った上で、独自の手技によるマッサージやストレッチで、臀部や太ももなどの股関節周辺の筋肉の緊張や張り、筋膜の癒着をとることによって、腰椎への負担を軽減していきます。
その他にも、各患者様にあったプランを作成し、股関節の柔軟性・体幹の強化・姿勢の改善といった再発を防止するためのメニューもご提供しております。
これは、プロ野球選手のトレーナーの経験を活かし、スポーツ界の発展に貢献したいという理念の元、復帰後のケガを極力減らすことで各競技の人口増加に繋がると考えているからです。
腰に痛みを感じたり、お子様などご家族が腰に痛みを訴えられている方は、ぜひ一度、京都・宇治市の幸整骨院までご相談ください。